株式会社ヤマギシさま

株式会社ヤマギシは、祖父の代から駄菓子の卸売業として始まり、1970年に法人化。私で3代目になります。当初は業者さんのみを対象に営業していましたが、現在では一般の方に向けて小売りもしているんですよ。店内には常時4千点から5千点の商品を置いていますが、季節によって売れるものが違うのでレイアウト変更をしょっちゅうしています。たとえば入学期前には文房具類、もう少し後になると夏祭りなどのイベント用品。お祭りアイテムはうちのメイン商材です。それが終わるとハロウィン、クリスマスとイベントごとが続くので、ジャストなアイテムを並べるようにしています。

一年を通して多くのお客様に来ていただいていますが、夏祭りの時期には露天商などの業者さんに加えて、子ども会や自治会などのお客様で大盛況に。駐車場は2つあるのですが、それでも空き待ちの車が並ぶ状態で、店内はもうてんやわんやですね（笑）。

新入荷したアイテムや季節の商品を紹介するTwitterでは、商品を使ったレシピなども紹介しています。かき氷のシロップを使ったグミやソーダなど、忙しい親御さんや子どもさんだけでも作れるもの。かき氷シロップだけでも店内に30種類ぐらいあるんですよ！変わった味だとチョコレートやスイカなどもあり、これらはヤマギシオリジナルとして別注で作ってもらいました。

実店舗だけではなく、楽天市場で「フェスティバル プラザ」という小売りのネットショップを運営していて、全国の多くの業者さんや一般の方にご利用いただいています。これまでに、4万点以上のショップの中からベストショップを決定する「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー」のおもちゃ・ホビー・ゲームジャンル賞、月間・週間MVPなどを獲得しているんですよ。これらの賞は売上だけではなく、お客様の評価なども選考基準に入っているので、楽天市場でもっとも栄えある賞だといえます。このような賞に輝いたことはとても励みになりますね。実店舗と通販では選ばれる商品が異なるので、品ぞろえの企画も実店舗部門と通販部門で別々に行っています。

ユニフォームを作ることになったきっかけは、2017年の店舗兼社屋建て替えのタイミング。有名建築家、河口佳介氏の手によるスタイリッシュな設計デザインに合わせ、以前から欲しいと思っていたユニフォームを取り入れることにしました。店頭で接客するスタッフ、倉庫スタッフ、企画運営やデザイナーなどの内勤スタッフと、職種に分けてパーカー、エプロン、ポロシャツなどいろいろ用意しています。色も職種ごとに変えているので、社内で見かけてもひと目でどこの部署のスタッフなのかが分かって便利ですね。

接客担当スタッフのユニフォームはビタミンカラー。扱っている商材がお子様向けなので、明るく賑やかな方が楽しい雰囲気が出せると思って決めました。以前はスタッフが私服に名札を付けて働いていましたが、それだけではお客様から見て、スタッフかどこにいるのかが分かりにくかった。視界を遮ってしまう商品棚もたくさんありますしね。今では人だかりの中でもすぐにスタッフを見分けられるので、お客様の利便性向上にも役立っていると感じます。

倉庫スタッフのユニフォームは、汚れが目立ちにくいネイビーに。ただ、ネイビー一色だとちょっと寂しいので、パーカーのフード内側やポロシャツの裾部分にビタミンカラーを入れています。裏方でも元気な色が入っていた方がいいですからね。また、荷分けは風が吹きこむ屋外での作業なので、防寒用にジャンパーを用意しました。内側にファーが入っているのでとても暖かいですよ。さらに、ちょっと肌寒い時の羽織ものとしてパーカーも制作し、多職種のスタッフの間で活躍しています。スタッフの働きやすさを考えると、ユニフォームはひとつのアイテムに絞らなくて正解。職種によって業務内容が違うので、快適な服装もそれぞれ違いますからね。

最初はサンプルを取り寄せたんですが、どんなアイテムがいいか定まっていなかったので、なかなか決まりませんでした。そこでランドマークさんのショールームに行き、ユニフォームの専門家から詳しいアドバイスをいただくことに。たとえば、接客で使うエプロンは気軽に買い換えられる手ごろな価格の方がいい、と教えてもらいました。確かに、お客様と対面するスタッフは高価で丈夫なものをずっと使い続けるよりも、まめに新品に買い替えられる価格帯の方が適しているなと思い、なるほどと納得。他にも、通年着用するならこんなものがいい、当社の業務スタイルならポロシャツはドライタイプに、エプロンはこれ、パーカーはこれと、的確に教えていただき、とても参考になりました。

ショールームでアイテムが決まったので、今度は色の組み合わせを見るために改めてサンプルを発注。決まったアイテムの中で色を選ぶ作業だったので、今度は迷わずに決められました。電話での問い合わせに対してもホームページを見ながら說明してくれるので、分かりやすかったですね。新店舗オープンまでに間に合わせるという限られた時間の中で、しかもこだわりは持って選びたかったので、ショールームでアイテムを決めてサンプルで色を決めるという二段構えは時間短縮になりました。

サンプルは展開されているすべてのサイズを取り寄せて、スタッフ全員に試着してもらいました。おもしろいと思ったのが、同じぐらいの体型の人でもサイズの好みが違うことです。倉庫スタッフは動きやすいゆったりめを選ぶけれども、接客担当スタッフはむしろジャストサイズの方が動きやすいとか。TシャツならSがいいけれど、伸縮性の弱いシャツならもう少しゆとりのあるMがいいとか。もしサイズだけの自己申告ならば柔軟に選べませんよね。サンプルは生地の肌触りや色味を確かめるために取り寄せる方が多いと思いますが、個々が働きやすいと感じられるサイズを選んでもらうという点でも大きなメリットがあると感じました。